現代怪異資料館MODERN KAIKI ARCHIVE
奇怪千万現代怪異資料館ディア・デイヴィッド
FILE 100 / SNS実話風怪談・子どもの霊

ディア・デイヴィッド

でぃあでいう゛ぃっど

頭のへこんだ少年へ三つ目の質問をした後、猫が毎晩扉を見る

二〇一七年八月七日、Adam EllisはTwitterへ、自宅が死んだ子どもの幽霊に取り憑かれ、その子が自分を殺そうとしている、と書いた。少年の名はデイビッド。頭の片側が大きくへこみ、寝室の緑色の揺り椅子に座っていた。最初は夢の話だったが、やがて二匹の猫が毎晩同じ時刻に玄関を見つめ始める。

夢の暗い部屋で、頭の一部がへこんだ少年Davidが緑の揺り椅子に座る場面
夢の暗い部屋で、頭の一部がへこんだ少年Davidが緑の揺り椅子に座る場面

三つ目の質問

Ellisは金縛りのように動けない夢の中で、揺り椅子から立った少年がベッドへ近づくのを見た。数日後、別の夢に少女が現れ、少年は死者のデイビッドだと教える。午前零時に現れたら、『Dear David』と呼びかけて二つまで質問できる。ただし三つ目を尋ねれば殺される。

次の夢でEllisは、デイビッドが店で事故死したのか、頭へ何が落ちたのかを尋ねた。少年は棚が倒れてきたと答える。続けて、誰が棚を押したのかと口にしてしまう。三問目だった。デイビッドは黙り、Ellisは目を覚ました。事件を検索しても、少年に当てはまる記録は見つからない。

Adamが三つ目の質問を口にし、少年が無言で顔を上げる場面
Adamが三つ目の質問を口にし、少年が無言で顔を上げる場面

語りの移り変わり

  1. 2017年8月7日Adam Ellisがデイビッドと奇妙な猫の行動について最初の連続投稿を始める。
  2. 2017年8月28日無人の部屋で揺り椅子が動く監視カメラ映像を公開する。
  3. 2017年12月眠るEllisへ少年が近づく連続写真が投稿される。
  4. 2018年2月短い『everything is fine』の投稿後、連載は事実上終わる。
  5. 2023年連載を原案とする映画『Dear David』が公開される。

午前零時の猫と揺り椅子

上の階へ引っ越してしばらくすると、二匹の猫が四夜続けて午前零時に玄関へ集まり、扉の隙間を見つめた。のぞき穴の外を撮ると、人影のようなものが写る。睡眠記録アプリには夜中の物音が残り、インスタントカメラで廊下を撮った写真だけが真っ黒になった。Ellisは読者の提案で塩やセージも試した。

旅行中の猫を確認するため設置したカメラは、誰もいない部屋で緑の揺り椅子が動く様子を録画した。壁の飾りが落ち、猫が見えない何かへ前脚を伸ばす。更新のたび、読者は画像を明るくし、暗い場所に顔や小さな姿がないか探した。Ellis自身が見落とした形を、返信した人が先に見つけることもあった。

深夜零時、二匹の猫が玄関扉の前に並んで見えない相手を見上げる場面
深夜零時、二匹の猫が玄関扉の前に並んで見えない相手を見上げる場面

連続写真に近づく少年

十二月、Ellisは自分が眠る夜に一定間隔で撮影するカメラを用意した。公開された連続写真では、ベッド脇の椅子に小さな影が座り、次の写真で立ち上がり、少しずつカメラへ近づく。最後には、へこんだ頭を持つ顔が画面の手前にあった。その後の更新は以前より短くなり、翌年二月には小文字で『everything is fine』とだけ投稿された。

連載は二〇一七年八月から十二月を中心に続き、写真、動画、音声、読者からの返信が一つの記録になった。Ellisは実際に起きたことだと述べた一方、読者へ幽霊の存在を納得させるつもりはなく、自分の経験を書きたかったと話している。二〇二三年には、Twitterでの連載を原案とする映画『Dear David』が公開された。

覗き穴から空の廊下を撮るスマートフォンの端に、小さな少年の影が写る場面
覗き穴から空の廊下を撮るスマートフォンの端に、小さな少年の影が写る場面
定点カメラの暗視画面で、眠るAdamのベッドへDavidがよじ登る場面
定点カメラの暗視画面で、眠るAdamのベッドへDavidがよじ登る場面
引っ越し後の明るい部屋で写真を確認するAdamの背後、棚の上に少年が座る場面
引っ越し後の明るい部屋で写真を確認するAdamの背後、棚の上に少年が座る場面
SOURCES

主な参考資料