紙と鉛筆でチャーリーを呼ぶ
参加者はまず、チャーリーに遊んでもよいか尋ねる。YESを指したら質問を続け、鉛筆が回るたびに歓声や悲鳴を上げる。終えるときにも、もうやめてよいか確認しなければならない。許可を得ずに席を立つ、鉛筆を落とす、別れを告げないといった行為は、チャーリーを怒らせるとされた。
動画では、質問を言い終えた直後に鉛筆がゆっくり回る。上の一本は、円い鉛筆同士が一点で触れるだけの不安定な状態にある。机のわずかな傾き、息、空調の風、床の振動でも向きが変わる。動かないよう固定すれば、今度は回答する鉛筆として使えない。簡単に動く置き方そのものが、毎回違う返事を作った。

語りの移り変わり
- 2008年ごろチャーリーの名を使う紙と鉛筆の遊びがネット上に現れる。
- 2014年6月六本の鉛筆を使うスペイン語の実演動画が投稿される。
- 2015年5月二本の鉛筆を使う型がハッシュタグとともに世界的に流行する。
- 2015年夏映画『The Gallows』の宣伝などにも取り入れられる。
二〇一五年五月の大流行
鉛筆でチャーリーを呼ぶ遊びは、流行以前にもスペイン語圏の動画へ現れていた。二〇一四年六月の『Jugando Charly Charlie』では六本の鉛筆を使い、形が変わるかを試している。現在の二本を十字にする型は二〇一五年初めまでに紹介され、五月下旬、TwitterやVineへ投稿された短い実演動画が一気に増えた。
参加に必要なのは紙と鉛筆だけで、説明も一画面に収まる。鉛筆が動くまでの静けさと、動いた後の反応を短い動画にしやすく、学校の机でも真似できた。五月二十七日ごろには、ハッシュタグを付けた投稿が百八十万件を超えたと報じられている。

後から付いた『メキシコの悪魔』
英語圏の紹介では、チャーリーをメキシコの悪魔、あるいは殺された少年の霊と呼ぶ説明が広まった。しかし、メキシコの民間伝承にこの名の悪魔や、二本の鉛筆を使う古い儀礼は確認されていない。スペイン語圏にあった紙と鉛筆の占い遊びへ、流行の途中で分かりやすい来歴が足されたものだった。
同じ年に公開された米国映画『The Gallows』の宣伝映像がこの遊びを取り上げたため、映画会社が流行を仕掛けたという説も出た。だが、投稿の拡散は宣伝参加より先に始まっている。映画側は、すでに注目を集めていたハッシュタグへ加わった形だった。






