引っ越してきた少年ジェフ
最も広く読まれた二〇一一年版では、十三歳のジェフが両親、弟リウと新しい町へ引っ越す。二人は通学途中に三人の少年から金を要求され、ジェフは相手を叩きのめした。警察が来ると、弟が兄をかばって連行される。ジェフは自分の中で暴力への衝動が膨らんでいることに気づきながら、近所の少年の誕生会へ出かけた。
会場で再び三人に襲われ、台所から浴室まで続く争いになる。ジェフは酒と漂白剤を浴び、火を付けられた。病院で包帯を外すと、肌は白く変わり、唇は赤く腫れていた。彼はその顔を気に入り、家へ戻った夜に口元をナイフで切り広げる。いつでも笑っていられるように。さらに眠る邪魔になると言ってまぶたを焼き、両親と弟を殺した後、町から姿を消す。

語りの移り変わり
- 2005年後に使われる顔画像が日本の画像サイトpya!に掲載される。
- 2008年Sesseurがジェフの来歴を語る動画を公開する。
- 2011年8月GameFuelTV名義の長編版がCreepypasta Wikiに投稿される。
- 2010年代派生小説、画像、動画、ゲームを通じて代表的なネット殺人鬼となる。
『Go to sleep』と襲撃譚
殺人鬼となったジェフは、夜の家へ忍び込み、目を覚ました相手に『Go to sleep』と言って刃物を振るう。定着した決めぜりふは、日本語では『眠れ』『おやすみ』などと訳される。犠牲者の家族を先に殺し、最後の一人が異変に気づいたとき白い顔が現れる、という短い遭遇談も数多く作られた。
ただし、ジェフが火傷で白くなり、自分で頬とまぶたを傷つけた筋は後から加わったものだ。Sesseur名義の作者が二〇〇八年に公開した動画では、浴槽を掃除していたジェフが誤って薬品を顔にかけたという説明だった。さらに古い投稿には、名前を唱えると現れる怪人として扱った版もあり、細部は初めから一定していない。

怪談より先にあった顔
原型となった顔画像は、少なくとも二〇〇五年に日本の画像投稿サイトpya!へ掲載されていた。暗い室内でフラッシュを浴びた顔を大きく加工したもので、その時点ではジェフという名も連続殺人鬼の話も付いていない。後に白く塗りつぶした版が英語圏へ渡り、Sesseurの動画やGameFuelTV名義の二〇一一年版小説と結び付いた。
写真の人物を特定したという主張は何度も現れた。なかでも、ネットでいじめられた少女の写真だという説が長く転載されたが、裏付けはなく、実在の少女を怪談の材料にする誤情報として批判されている。確かめられる来歴は画像の古い掲載記録と、それより後に作られた複数の怪談までである。






