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奇怪千万現代怪異資料館怪人アンサー
FILE 17 / 携帯電話・集団

怪人アンサー

かいじんあんさー

十台の電話がつなぐ問答の怪人

携帯電話を持った十人が輪になり、隣の番号へ一斉にかける。全員が発信中なので、どの電話もつながらないはずだった。ところが一台だけ、知らない男が出る。怪人アンサーは九人の質問に正しく答え、十人目には自分から質問する。答えられなければ、液晶画面から手が伸び、耳や指をもぎ取っていくという。

円形に置かれた携帯電話の画面へ一斉に着信光が灯る怪人アンサー
円形に置かれた携帯電話の画面へ一斉に着信光が灯る怪人アンサー

十台の携帯電話で輪を閉じる

十人は円形に並び、一人目から二人目、二人目から三人目へと、隣の携帯番号を登録する。最後の十人目は一人目へかける。合図を決めて全員が同時に発信すれば、受ける側も電話をかけているため、普通ならどの回線も話中になるはずだった。

ところが、一台だけがどこかへつながる。受話口から聞こえるのは、怪人アンサーを名乗る声だ。携帯を順に渡すと、九人は知りたいことを一つずつ尋ねられる。試験の答え、好きな人の気持ち、まだ起きていない出来事まで、アンサーはその場で答えた。

円形に置かれた複数の携帯電話のうち一台だけが暗く光り、画面の向こうに欠けた怪人の輪郭が見える場面
円形に置かれた複数の携帯電話のうち一台だけが暗く光り、画面の向こうに欠けた怪人の輪郭が見える場面

語りの移り変わり

  1. 2002年8月10日都市伝説サイトの掲示板に、十台の携帯電話で怪人アンサーを呼ぶ話が投稿される。
  2. 2002年10月東京新聞Web版の記事で、ネット上の新しい怪異として紹介される。
  3. 2003年テレビ番組で取り上げられ、投稿者を名乗る人物による種明かしへ進む。
  4. 現在スマートフォンやグループ通話に手順を変えた版がネットで再話される。

最後の一人だけが質問される

十人目の番になると、アンサーは答えるのをやめ、自分から難問を出す。相手が答えられないまま制限時間を過ぎると、携帯電話の小さな画面から人間の腕が伸びてくる。

その手は通話者の耳や指、目を一つ奪い、画面の中へ戻る。どこを取られるかは話ごとに違う。九人が無事に答えを聞いても、最後の一人はアンサーの問いから逃げられない。

若者たちが電源を切った携帯電話を緩い円に置き、怪人アンサーの噂を話す場面
集団参加と未知の接続が、この通信怪談の入口になる

体を集めている頭だけの怪人

アンサーは頭だけで生まれ、完全な人間の体を欲しがっているという。答えられなかった相手から一つずつ部位を奪い、首から下を作る。そのため、十人に一人だけ自分でも答えられない質問をぶつける。

声は男、子ども、機械音など一定しない。顔は画面に映らず、液晶から腕だけが突き出す版もある。何人分の体を集めたのか、完成した時に何をするのかは語られない。

仲間が見守る中、一台の携帯電話だけに顔のない暗い影が映る場面
一台だけ未知の相手へつながるという筋が、全知の魅力を作る

2002年8月の投稿記録

ネット上の噂を記録していたサイト『現代奇談』には、2002年8月10日、怪人アンサーの情報が掲示板へ寄せられた。十台の携帯、輪を作る同時発信、九人への回答、一人への逆質問、液晶から伸びる手まで、この投稿にそろっている。

管理者は当時の2ちゃんねるも探したが、同じ投稿を確認できなかったと記している。同年10月3日には東京新聞Web版の記事で紹介され、映像作品『本当にあった!!都市伝説』にも収録された。2003年にはテレビ番組『運命のダダダダーンZ』が取り上げた。

未知の問いが返った場面で参加者全員が端末を切り、一緒に席を離れる場面
代償や身体被害を再現せず、接続を中止して距離を取る

噂を流した本人が名乗り出る

新聞やテレビは、全国の中高生に伝わる噂として怪人アンサーを紹介した。しかし、2002年より前の採録は少なく、8月の掲示板投稿から最初の新聞記事までは二か月ほどしかない。後には、複数の都市伝説サイトへ自分が投稿したと名乗る人物も現れた。

十台の携帯を同時に使うには、友人十人が同じ場所へ集まらなければならない。スマートフォンが主流になると、グループ通話やビデオ通話で呼び出す版が作られた。それでも、九人が答えを聞いた後、最後の一人だけが怪人から問われる順番は残った。

円形に並べた十台の携帯電話が一斉に鳴り、一台の画面へ異形の顔が現れて参加者へ逆に問いかける
円形に並べた十台の携帯電話が一斉に鳴り、一台の画面へ異形の顔が現れて参加者へ逆に問いかける
SOURCES

主な参考資料