更新するたびに崩れるYouTube
最初の数回は通常の停止画面が戻ってくる。さらに更新すると、ページの一部が赤くなり、動画のサムネイルに肉の塊や胎児のような映像が混ざる。文字は読めない記号へ変わり、背景では小さな模様が無数に動く。更新ボタンを押しているのは画面外の利用者だけで、説明も会話もない。
最後にチャンネルが開くと、利用者は並んだ動画を選び、一番下の映像を再生する。途中で危険を感じて停止ボタンを押しても反応しない。戻るボタン、ブラウザを閉じる操作、タスクマネージャー、パソコンの電源まで使えなくなる。動画の中から手が伸び、画面はそこで途切れる。

語りの移り変わり
- 2007年12月28日『ニコニコ呪いの動画』が公開される。
- 2008年2月26日ぴろぴとがYouTube版『username:666』を公開する。
- 2008年以降実在する呪いのチャンネルという噂とともに各国へ広まる。
- 2022年特定のURL操作で関連映像へ転送される現象が話題になる。
先に作られたニコニコ動画版
作者は日本の映像作家ぴろぴと。YouTubeではnana825763名義を使う。YouTube版より先に、二〇〇七年十二月二十八日、『ニコニコ呪いの動画』を公開した。見つからない動画「sm666」を再読み込みすると画面が壊れ、流れるコメントが『逃がさない』『お前の後ろ』へ変わる。最後に同じ手が現れる。
YouTube版『username:666』は、英語圏の視聴者にも分かるよう台詞をほとんど使わず、二〇〇八年二月二十六日に公開された。古いYouTubeの画面をそのまま舞台にしたため、転載された静止画だけを見ると、本当に存在した異常なチャンネルの記録にも見えた。

噂になったアドレス
映像の公開後、実際に「666」のURLを試したという報告や、過去に同名のアカウントがあったという話が加わった。YouTubeの停止画面までは現実に見られるため、最初の操作だけなら誰でも再現できる。サイトが変質する部分と逃げられなくなる部分は、作者が編集と映像で作ったものだ。
二〇二二年には、動画URLから一文字を除くと『Username:666』の一場面へ転送される現象が起き、古い噂が再燃した。これは後から設定されたリダイレクトによるもので、二〇〇八年の映像が示した呪いの再現ではない。ぴろぴとはその後も、普通のウェブ画面や住宅の内部が少しずつ崩れる短編を制作している。






