人間や生物の周囲に見えない生命エネルギーの層が存在する。それが色や光として「見える人には見える」という思想は、実はオカルト史の中でも極めて古い系譜を持つ。西洋美術史では中世からルネサンス期にかけて、キリストや聖人の頭部に描かれる「光背(ハロー)」がその視覚的原型であるとされる。
東洋においても仏像の背後に描かれる「後光」「光背」は同じ発想の産物と考えられている。
近代に入ってこの「見えない生命エネルギー」を体系化しようとしたのが、19世紀末に欧米で興った神智学協会というわけだ。ヘレナ・ブラヴァツキーやチャールズ・W・リードビーターらが唱えたのは、こうだ。人間の身体の周りには、物理的身体を超えた層が重なっている。「エーテル体」「アストラル体」といった複数のエネルギー層だ。それが「オーラ」として観察できると主張する。
感情や思考が特定の色として現れるという体系的なオーラ論を著作にまとめた。これが現代のオーラ・波動思想の直接的な源流であるとされている。
オーラが見えると主張する人々の歴史
「私はオーラが見える」と公言する人物は古今東西を問わず一定数存在してきた。日本では戦後、超能力者・霊能力者として名を馳せた人物が多く現れた。その多くが「相手のオーラの色で体調や性格が分かる」と称したのだ。そしてテレビの心霊特番などでたびたび取り上げられた。海外でも、透視能力者や霊媒師を自称する人々が「オーラリーディング」というサービスを展開する。
対面や写真を使って、その人物のオーラの色や状態を「鑑定」する。このビジネスモデルが確立されたのは1970年代だ。舞台はアメリカのニューエイジムーブメントの中だった。この頃から「オーラソーマ」というボトルに入った色のオイルを使った自己分析・ヒーリング手法も考案される。オーラソーマはAura-Somaと表記する。
色彩とオーラ、感情を結びつける実践体系として一部で根強い人気を博している。
日本でも2000年代のスピリチュアルブーム以降、テレビの占い番組や書籍を通じて「オーラの見える芸能人・占い師」がたびたび紹介される。一般の人々の間にも「オーラが良い/悪い」という表現が定着していった。
オーラ写真(キルリアン写真)ブームの発祥
オーラという概念に「科学的っぽい証拠」を与えたとされるのが、キルリアン写真である。その原理自体は1930年代末に発見された現象だ。発見したのはソ連(ロシア)の電気技師セミョーン・ダヴィードヴィチ・キルリアンとその妻ヴァレンティナだ。対象物に高周波・高電圧をかけると、コロナ放電による発光が写真フィルムに焼き付く。そういうわけだ。
対象物に高周波・高電圧は周波数3kHz前後、電圧30kV以上と表記する。
彼らはこの発光現象を「生体エネルギーの可視化」であると主張する。その功績によりソ連からレーニン勲章を授与されている。特に話題を呼んだのが「ファントムリーフ現象」だ。葉の一部を切り取ってから撮影する。それでも切り取られたはずの部分の輪郭が、発光として写り込むことがあるとされる。
これが「生命エネルギーの記憶」として世界中のオカルト・ニューエイジ愛好家の間で熱狂的に取り上げられた。
日本でも1970年代から80年代にかけて「オーラ写真」を撮影できる施設や商業サービスが登場する。多くの人が自分の「オーラ」を確かめようと列をなした時期があった。
もっとも、その後の科学的検証で分かったことがある。特に研究者ジョン・ピーヘックらによる追試だ。コロナ放電の大きさや形状は、撮影対象の健康状態や感情とは無関係だ。単に電極の湿度や圧力といった物理的条件によって変化することが明らかにされる。
ファントムリーフ現象も再現性がほとんど確認できないことが判明している。それでもなお、現在でも観光地やスピリチュアルフェアの一角で「オーラ診断カメラ」による撮影サービスが提供され続けている。体験型のエンターテインメントとして根強い需要がある。
色ごとのオーラの意味とされるもの
オーラ診断を掲げる占い師やスピリチュアルカウンセラーの間では、おおむね共通した色彩体系が語られている。赤いオーラは「情熱・行動力・生命力の強さ」を象徴するとされる。オレンジは「社交性・創造性・自己表現力」を表す。黄色は「知性・楽観性・自信」の象徴だ。
緑のオーラは「癒し・調和・自然とのつながり」の象徴とされ、ヒーラー気質の人に多いと語られることが多い。
青は「冷静さ・コミュニケーション能力・誠実さ」とされる。藍(インディゴ)は「直感力・スピリチュアルな感受性の高さ」だ。紫は「霊性の高さ・芸術性・神秘的な力」とされる。特に紫のオーラを持つとされる人物には、別の呼び名がある。「インディゴチルドレン」「スターシード」といった呼称だ。
地球外や高次元からの魂を持つ特別な存在として語られることもある。
白や金色のオーラは「悟りに近い高い次元にある魂」を意味するとされる。一方、灰色や黒っぽいオーラは「疲労・ネガティブな感情・霊的な障り」の兆候だ。そちらは警戒される傾向にある。
こうした色彩の意味づけは、いわば折衷的な体系だといえる。リードビーターらの神智学的なオーラ論と、西洋の色彩心理学がある。そこへ日本古来の陰陽五行的な色彩観が複雑に混ざり合って形成された。
「波動が高い/低い」という言説の広がり方
2000年代以降のスピリチュアル業界で爆発的に普及したのが「波動」という表現である。もともと「波動」は物理学における振動現象を指す用語だ。ただ、スピリチュアルの文脈では「その人や物、場所が発している目に見えないエネルギーの質」というニュアンスで使われる。
「波動が高い人は幸運を引き寄せ、波動が低い人は不運や悪縁を引き寄せる」という言説がある。これは引き寄せの法則のブームと密接に結びつきながら日本国内で広まった。代表的なのはロンダ・バーンの著書『ザ・シークレット』だ。そして2010年代には、スピリチュアル系の自己啓発セミナーや占いサービスの決まり文句として定着した。
「パワーストーンで波動を上げる」「波動の高い食べ物を摂る」といった形がある。「波動の低い人間関係を断捨離する」という言い方も広がった。あらゆる商品・サービス・人間関係の価値判断基準として、「波動」という言葉が便利に転用されるようになる。これが結果的にスピリチュアル系ビジネスの強力なセールストークとして機能するようになった。
この「波動」という言葉は、科学的な定義を一切持たない。それがあたかも測定可能な実体であるかのように扱われている。批判的な立場からは、その点が問題視されている。実際に高額な「波動測定器」や「波動修正グッズ」を売りつける悪質商法の温床になっているとの指摘もある。
体験談 ― オーラ・波動をめぐる語り
20代女性のCさんは、友人に誘われて訪れたスピリチュアルフェアで「オーラ診断カメラ」による撮影を体験したという。撮影結果には自分の周囲を包む青紫色の光が写っている。鑑定士から「あなたは直感力が非常に強く、霊的な感受性が高いタイプ」と告げられる。
その日から自分の勘を信じて行動するようになったところ、実際に仕事で良い判断が続くようになったと語っている。
一方、30代男性のDさんは、長年付き合いのあった友人と会うたびに強い疲労感を覚えるようになる。占い師に相談したところ「その友人はあなたより波動が低く、あなたのエネルギーを吸い取っている」と説明されたという。以来その友人と距離を置くようにしたところ体調が改善したと感じ、「あれは間違いなく波動の影響だったと思う」と振り返っている。
またSNS上では、体験談も数多く投稿されている。「パワースポットに行った後、自分のオーラ写真を撮ったら明らかに色が明るくなっていた」というものだ。「瞑想を続けたら周りの人から『最近雰囲気が変わったね、オーラが違う』と言われるようになった」という声もある。こうした語りが新規に興味を持つ人々を惹きつける入り口として機能し続けている。
SNS・掲示板での反応と批判
X(旧Twitter)やInstagramには、スピリチュアル系インフルエンサーの投稿がある。「波動を上げる方法」「オーラの色でわかる相性診断」といったコンテンツだ。それが日常的に流れている。
大きなエンゲージメントを集める一方で、辛辣な批判コメントも常につきまとう。リプライ欄には「これって結局は科学的根拠のない言葉遊びでは」という声が並ぶ。「波動という言葉を使う時点で高確率で情報商材か高額講座への勧誘」というものもある。
5ちゃんねるのオカルト板やスピリチュアル批判系のまとめサイトを見てみる。「オーラが見える」と自称する霊能者に高額な鑑定料を払った人がいる。だが具体的な助言が一切得られなかったという被害体験の書き込みも、定期的に見られる。消費者問題として扱われる場面も少なくない。
一方で考察系のコミュニティでは、独自解釈を展開するユーザーも見られる。「オーラという概念自体は、誰にでも備わっている微細な生体電気や体温分布だ」というものだ。「それを人間の潜在意識が視覚的にパターン化して知覚しているのじゃないか」と語る。擬似科学と心理学の境界に位置するような見方だ。単純な肯定・否定の二項対立にとどまらない議論の厚みを持つテーマとなっている。
オーラと波動というテーマを俯瞰してみる。そこには「目に見えないものを可視化し、言語化したい」という欲求がある。人間の根源的な欲求が色濃く反映されている。
中世キリスト教美術の光背表現に始まる流れがある。19世紀の神智学協会は、エーテル体・アストラル体理論を唱えた。20世紀初頭にはキルリアン写真ブームが起きた。そして21世紀の「波動が高い/低い」という日常語化した言説まで続く。その形を変えながらも、一貫して求められ続けてきた物語がある。
「生命には目に見えないエネルギーの層があり、それは色や強弱として現れる」というものだ。
キルリアン写真については、科学的な追試により物理現象として説明がついている。一方で、それでもなお「オーラ診断」「波動測定」を掲げるサービスがある。今も途切れることなく供給され続けているのは、単なる娯楽としての需要だけではない。自分自身や他者との関係性を説明する「わかりやすい物語の言語」として機能しているからだろう。
波動という言葉が持つ抽象性の高さゆえに、良くも悪くもあらゆる文脈に流用可能である。
それは商業的な悪用のリスクを常にはらんでいる。同時に多くの人にとって、日々の気分や人間関係を整理するための便利な語彙でもある。そうして根付いてしまっている。オーラ・波動論は、科学とスピリチュアルの境界線上で今後も形を変えながら生き続けていく、極めて息の長い現代のオカルト言説だといえる。
「オーラの泉」が日本のスピリチュアルブームに与えた影響
2000年代の日本で「オーラ」「波動」という言葉は茶の間レベルにまで浸透した。その最大の要因のひとつが、テレビ朝日系で放送されたある番組だ。「国分太一・美輪明宏・江原啓之のオーラの泉」というわけだ。
この番組は2005年4月に深夜枠でスタートした。司会はTOKIOの国分太一が務めた。スピリチュアルカウンセラーを名乗る江原啓之が、ゲストのオーラや前世、守護霊を「霊視」する。美輪明宏はコメンテーターとして人生相談的な語りを添えた。この構成が受け、放送開始からわずか半年でゴールデンタイム前の準レギュラー枠に昇格するほどの人気を博した。
番組内で紹介される「オーラのカルテ」ではゲストのオーラの色とその意味、前世の姿が図解入りで示される。これが視聴者の間で「オーラは色で診断できるもの」というイメージを決定的に固定化させた。
著名な歌手が江原の出演回をきっかけに引退を思いとどまったと報じられた。そうした例からも、番組の社会的影響力は大きかったのだ。同時にその影響力の大きさゆえに、2007年には霊感商法対策に取り組む弁護士連絡会が動いた。「視聴者の不安を煽り高額な祈祷や鑑定サービスへの誘導につながりかねない」という指摘だ。番組内容の見直しを要望する事態にも発展した。
江原自身も後年、「オーラや前世を言い当てることが番組の本質であるかのように誤解されたことには功罪があった」と振り返っている。番組は2009年に広告収入の落ち込みとともにレギュラー放送を終了した。ただ、この番組が日本語の日常会話に「オーラが良い」「波動が合わない」という表現を定着させた影響は、番組終了後も長く残り続けている。
「水からの伝言」論争 ― 波動という言葉が科学論争に発展した事例
オーラと並んで「波動」という概念に強烈なインパクトを与えたのが、江本勝による著書「水からの伝言」である。この本は、水に「ありがとう」といった肯定的な言葉をかけたり美しい音楽を聴かせたりする。すると美しい結晶ができる。逆に否定的な言葉をかけると結晶が崩れる。そういう写真を提示する。
「言葉や思いには波動があり、それが物理的な水の結晶構造に影響を与える」という主張を展開してベストセラーとなった。
この主張は2000年代半ば、一部の小学校の道徳教育の教材として実際に採用される事態にまで発展した。ただ、水の結晶構造には方法論的な欠陥があるとされたのだ。観察者の主観的な選別、つまり美しく見える結晶だけを選んで撮影することだ。対照実験の欠如も指摘された。そうして物理学者や科学教育関係者から強い批判を浴びたのだ。
日本物理学会の会誌でも「水からの伝言」を教育現場で用いることの危険性が論じられる。
いわゆる「ニセ科学問題」を社会に広く認知させる象徴的な事例のひとつとなった。この論争は、パワーストーンやオーラと同様の典型例だ。「波動」という言葉が持つ検証不可能な曖昧さがある。それが教育やビジネスの現場でどのように利用されうるかを示している。現在もスピリチュアル批判の文脈で、しばしば引き合いに出されている。
海外の懐疑論者による「オーラ視力」検証実験
欧米の懐疑主義コミュニティでは、「オーラが見える」と主張する人物に対して統制された条件下での実証実験がたびたび試みられてきた。
マジシャン出身の懐疑論者ジェームズ・ランディが主宰していた「百万ドル超能力チャレンジ」には、自称オーラリーダーが複数回挑戦している。ただ、こういう条件が課された。被験者の背後に衝立を立てて、姿は見えないがオーラだけは感知できるはずというものだ。そのもとで統計的に有意な正答率を示せた例は、一件も報告されていない。
こうした実験結果は、オーラという知覚そのものを完全に否定する決定的な証拠として扱われる。一方、オーラ支持者側からは「オーラは緊張した実験室環境では発現しにくい」という反論がなされる。そういう応酬が多く、両者の議論は平行線をたどったまま今日に至っている。
チャクラ思想との融合とSNS上の「波動系インフルエンサー」
現代のオーラ・波動言説は、インドのヨーガ哲学に由来する「チャクラ」という7つのエネルギー中枢の概念とも強く結びつくようになっている。頭頂のクラウンチャクラを紫、眉間のサードアイチャクラを藍色とする。こうしたチャクラごとの色彩体系がある。それはオーラの色彩体系とほぼ重なる形で紹介される。
「チャクラが開くとオーラの色が変わる」という説明がヨガスタジオやオンラインサロンで頻繁になされている。
X(旧Twitter)やInstagramには、「波動系インフルエンサー」と呼ばれる一群のアカウントがある。開運グッズの紹介や高額なオンライン講座への導線がその狙いだ。そこで「オーラ」「波動」という言葉を多用している。
フォロワーからは熱狂的な支持を得ている。一方、批判的なユーザーからは「専門用語っぽい言葉で不安を煽るビジネスモデル」と見られる。そうして繰り返し警戒が呼びかけられている。
※本節は、ネット上や書籍・体験談等で語られている民間伝承・自己流の実践法を文化記録として収集したものというわけだ。効果や科学的根拠を保証するものではない。健康上・生活上の判断は自己責任のもと行うこと。
1. 壁凝視法とサードアイ法によるオーラの見方トレーニング
自分の目でオーラを見られるようになりたいという願望は、スピリチュアル系ブログや個人サイトで最も多く語られる実践テーマのひとつである。ここでは「壁凝視法」と「サードアイ法」という、複数の個人ブログで共通して紹介されている二段階の練習法をまとめる。
①用意するもの:無地の壁(白か薄いグレーが良いとされる)、部屋を暗くするためのカーテンまたは照明の調光機能、練習の記録をつけるノート。
②行う日時・方角・時間帯・回数:時間帯の指定は緩やかだ。ただ、多くの体験談では「寝る前の薄暗い時間帯」や「早朝の静かな時間」が集中しやすいとして推奨されている。方角の指定は特にないが、窓を背にして室内の無地の壁に向き合う配置が好まれる。
1回あたり5―10分、これを毎日、最低でも2―3週間、体験談によっては3ヶ月程度継続することで色が見え始めるとされる。
③唱える言葉・アファメーション:練習開始前に心の中で「私は今から自分の内なる視覚を開きます。焦らず、ありのままを受け取ります」と唱える。見え始めた際には「見えてありがとう、これからも少しずつ深めていきます」と感謝を述べるとよいとされる。④動作・所作の詳細な流れ:まず部屋を薄暗くし、無地の壁の前に片手をかざす(壁から30センチほど離す)。
次に「3秒吸って5秒吐く」ペースの深呼吸を5回ほど行い、心身を落ち着ける。目はカッと見開かず、半眼、いわゆる「お釈迦様のような薄目」を作り、手そのものではなく手の輪郭のやや外側に視線の焦点をぼかしていく。
手が二重にぶれて見える位置まで両目の視点を寄せる。そこから少しずつ焦点を戻していく。すると輪郭のまわりに、白いもやのようなものが立ち上って見えることがあるとされる。
これがオーラの「入り口」とされ、慣れてくるとその白いもやに色がつき始めるという体験談が多い。人物に対して行う場合は、さらに眉間の少し上(サードアイ)に意識を集める。目の力を完全に抜いた状態で「相手を見る」のではなく「相手になりきる」イメージを持つ。自分の感覚を消していくことで輪郭の周囲にモヤモヤとした揺らぎが立ち上って見えるとされる。
⑤終了後の後始末・処分方法:練習後は目を強くこすらず、まぶたの上から手のひらを軽く当てて温め、ゆっくり目を開ける。見えた色や形、体調の変化をノートに記録しておくと上達の目安になるとされる。特別な道具の処分は不要だが、練習に使った部屋は換気をして終える人が多い。
2. 波動を上げるための三大浄化儀式 ― セージ・塩・呼吸
「波動を上げる」ための実践としてネット上で最も頻繁に紹介されるのが、空間や自分自身を「浄化」する一連の儀式というわけだ。ホワイトセージによる煙浄化、塩を使った浄化、呼吸を使ったセルフ浄化の三種が代表的で、単独でも組み合わせても行われる。
①用意するもの:ホワイトセージのスマッジングスティックだ。乾燥させたセージの葉を束ねたものだ。チャッカマン型の長いライターまたはマッチも要る。耐熱皿やアワビの貝殻など灰受けも用意する。粗塩(天然塩)、小皿(部屋の四隅に置く用に4枚程度)。
呼吸法のみであれば道具は不要。
②行う日時・方角・時間帯・回数:多くの解説サイトが、こう推奨している。日々の軽い浄化は5―10分程度を毎日行う。部屋全体のセージ浄化は週に1回、30分―1時間程度だ。そして新月や満月の夜に1―2時間かけて行う「深い浄化」は、月1回のペースが推奨されている。玄関から始めて時計回りに各部屋を巡るのが基本の動線とされる。
四隅・窓辺・クローゼット・トイレや浴室などの水回り・寝室のベッド周辺・鏡の前を重点的に浄化するとよいとされる。③唱える言葉・アファメーション(全文):セージに火をつける前に唱える。心の中または小声で口にする言葉だ。「この空間を清め、ネガティブなエネルギーを払い、ポジティブなエネルギーで満たします」と唱える。
火を消して終える際には「浄化してくれてありがとうございます」と感謝を述べる。
塩を使う場合は皿に盛るときに「この塩が邪気を吸収し、この空間を清く整えます」と唱える。呼吸法では、吸うときに「今、清らかな光を取り込みます」と心の中で唱える。吐くときは「ネガティブなエネルギーを手放し、本来の清らかな状態に戻ります」だ。これを繰り返す。
④動作・所作の詳細な流れ:まず窓を開けて空気の通り道を作る。次に、上記のアファメーションを心の中で唱えておきたい。それからセージの先端に10―15秒ほど火をつける。炎を吹き消して、煙だけが立ち上る状態にする。耐熱皿を煙受けとして手に持つ。
玄関からスタートして時計回りに部屋を巡り、四隅や気が滞りやすい場所に煙をくぐらせる。
塩を使う場合は、浄化したい部屋の四隅に小皿に盛った粗塩を置き、1週間から1ヶ月を目安に新しい塩に交換する。より強い浄化を望む場合は入浴時に天然塩をひとつかみ湯船に溶かす「塩風呂」も併用されることが多い。
呼吸法は姿勢を正して座る。鼻からゆっくり深く息を吸い込み、口からゆっくり吐き出す。この動作を5―10回繰り返す。吐く息とともに、黒いモヤが体外へ出ていくイメージを重ねる。
⑤終了後の後始末・処分方法:セージの火は水に浸すか灰皿でしっかり消し、燃えかすは可燃ごみとして処分する。使用済みの塩は「邪気を吸った」ものとして水で洗い流すか、庭や植木鉢の土に還すなどして処分する。そのまま食用に使わないようにする。浄化後は「浄化前後の変化をノートに記録する」ことで効果を実感しやすいとする解説も多い。
3. チャクラを開くビージャ・マントラ瞑想
オーラと並んで語られる「チャクラ」は、頭頂から尾てい骨にかけて7つ存在するとされるエネルギーの中枢である。ヨガジャーナル等で紹介される「ビージャ・マントラ瞑想」がある。各チャクラに対応する種字(ビージャ)の音を、順に唱えていく実践法だ。ヨガ愛好者やスピリチュアル系ブログで広く共有されている。
①用意するもの:15分程度楽な姿勢で座っていられるヨガマットまたはクッションだ。静かな環境も要る。可能であれば瞑想用の音源やシンギングボウルの音源を使う。終了後に体を温めるための羽織りものも用意する。②行う日時・方角・時間帯・回数:早朝、日の出前後の静かな時間帯に行うのがよいとされる。
座る向きは特に厳密な指定はないが、東を向いて座ることを勧める解説もある。
1回15分程度を目安に、週に数回―毎日継続することで「チャクラが開く感覚」を得やすいとされる。
③唱える言葉・アファメーション(全文・チャクラごとのマントラ音):それぞれ数回ずつ声に出して唱える。脊椎の根元(第1・ムーラーダーラチャクラ)では「LAM(ラム)」と唱える。仙骨前(第2・スヴァディスターナチャクラ)では「VAM(ヴァム)」だ。みぞおち(第3・マニプーラチャクラ)では「RAM(ラム)」と唱える。心臓中心(第4・アナハタチャクラ)では「YAM(ヤム)」だ。
喉(第5・ヴィシュッダチャクラ)では「HAM(ハム)」と唱える。眉間(第6・アジュナチャクラ)では「KSHAM(クシャム)」だ。頭頂(第7・サハスラーラチャクラ)では「OM(オーム)」と唱える。
④動作・所作の詳細な流れ:まず楽に座り、目を閉じて背骨を左右に軽く揺らして体をニュートラルな状態に整える。意識を尾てい骨に置き、「LAM」と声に出して唱え、その音の余韻を骨盤の奥で感じるように少しの間静かに座る。
次に仙骨、みぞおち、心臓、喉、眉間、頭頂の順に意識を移していく。それぞれの位置に対応するマントラを、数回ずつ唱える。音が体の内側で波打つのを感じてから、次の部位へ移る。
頭頂の「OM」まで唱え終えたら、しばらく静寂の中に座り、体全体にエネルギーが満ちる感覚を味わう。⑤終了後の後始末・処分方法:瞑想を終える際は、両手のひらを心臓の前でこすり合わせる。そうして摩擦熱を作る。その温めた手で、顔から足先まで順にやさしくマッサージするようにする。そうしてエネルギーを体に馴染ませる(グラウンディング)。
その後、数分かけて体験を振り返り、感じた変化をノートに書き留めるとよいとされる。
特別な道具の処分は不要。
4. 自己流オーラ写真撮影とその色の解釈法
観光地やスピリチュアルフェアで提供される「オーラ診断カメラ」による撮影は有料サービスだ。ただ、自宅でスマートフォンを使って似た体験を楽しむ「自己流オーラ写真」も個人ブログで紹介されている。あくまで娯楽・自己観察の延長として語られている点に注意が必要である。
①用意するもの:スマートフォンを使う。できれば長時間露光や光の軌跡を撮れるナイトモード・スローシャッター機能付きがよい。三脚または安定した台、暗めの背景布も要る。背景布は黒か紺が推奨される。間接照明やキャンドルなど柔らかい光源も用意する。
②行う日時・方角・時間帯・回数:日没後から夜にかけての暗い時間帯に行うのが定番とされる。
方角の指定はないが、背景に余計な光が入らない方向を選ぶ。
1回の撮影セッションで数枚―十数枚撮る。その日の体調や気分が異なるタイミング、つまり朝・昼・夜で複数回撮り比べる。そうすると「変化」を感じやすいとする体験談が多い。③唱える言葉・アファメーション:シャッターを切る直前に「今のありのままの自分のエネルギーを映してください」と心の中で唱える。
撮影後、画像を見ながら「この色は今の私を表している」と受け止める姿勢を持つとよいとされる。
④動作・所作の詳細な流れ:暗い背景布を壁に垂らし、その前に立つか座るかして三脚にスマートフォンを固定する。柔らかい光源を斜め上から当て、長時間露光またはナイトモードで数秒間のシャッターを切る。体を完全に静止させず、わずかに揺らしながら撮ると光の滲みや軌跡が生まれ、それを「オーラ」として解釈する。
撮れた画像を見て、赤みが強ければ「情熱・行動力」と読む。青緑系なら「癒し・冷静さ」、紫がかっていれば「直感力・霊性の高さ」だ。このように本文で紹介した色彩体系に照らして、自己流に読み解いていく。
⑤終了後の後始末・処分方法:撮影に使った背景布や照明は片付ける。気に入った写真は、日付とともに保存しておく。後で撮り比べて「波動の変化」を振り返る材料になるとされる。特に処分すべきものはない。
5. Oリングテスト&ペンデュラムによる自己流波動測定
高額な「波動測定器」を使わずとも済む方法がある。指の輪やペンデュラム(振り子)を使う。自分自身で物や環境の「エネルギー状態」を判定する自己流のやり方だ。これは複数のブログで「一人Oリングテスト」として紹介されている。①用意するもの:Oリングテストは道具不要(自分の指のみ)。
ペンデュラムを使う場合は、水晶などのペンデュラム(なければ糸におもりや指輪を吊るしたもので代用可)、YES/NOの回答方向を記した紙。
②行う日時・方角・時間帯・回数:時間帯の指定は緩やかだ。ただ、心身が落ち着いている静かな時間(就寝前や早朝)に行うことが望ましいとされる。1回の判定は数秒―数十秒で完了し、同じ質問を3回程度繰り返して結果が安定するかを確認するとよいとされる。
③唱える言葉・アファメーション:測定前に心の中で唱える言葉がある。「感情の上下をまっ平らにします」だ。そして判定したい対象について、「これはYESですか、NOですか」と問いかける。ペンデュラムの場合は、あらかじめ自分なりのルールを決める。「縦に振れたらYES、横に振れたらNO」のように決めておく。
そのルールを声に出して確認してから、質問に入る。
④動作・所作の詳細な流れ:Oリングテストでは、利き手ではない方の手の親指と小指で輪(Oの形)を作る。利き手の親指と人差し指をその輪に差し込み、ゆっくりと外側に開くように力を加える。輪が開かずくっついたままならYES(プラスのエネルギー)、簡単に開いてしまえばNO(マイナスのエネルギー)と判定する。
判定対象を実際に見ながら、または頭の中でイメージしながら質問を行う。
ペンデュラムの場合は、糸の端をつまんで垂らす。静止するのを待ってから、対象物や質問に意識を向ける。自然に生じる振れの方向で、YES/NOを読み取る。⑤終了後の後始末・処分方法:ペンデュラムは使用後に軽く両手で包んで「ありがとうございました」と感謝を伝え、布に包んで保管する。
判定結果は思い込みや無意識の力の入り方に左右されやすいとされる。そのため、重要な判断の根拠にはせず、あくまで参考程度に留めるべきだとする注意書きが多くのサイトで添えられている。
体験談集
一、20代女性は「無地の壁に手をかざして薄目で見つめる」練習をした。毎晩寝る前に2週間続けたという。すると手の輪郭に、うっすらとした白いモヤが見えるようになる。さらに続けると友人の周りにも淡い光の揺らぎを感じるようになったとブログに綴っている。二、30代女性は満月の夜にホワイトセージで部屋を浄化する。
玄関から時計回りに煙をくぐらせる儀式を行った翌朝、「空気が軽くなった気がして、気分がすっきりした」と感じたと投稿している。以来満月ごとの浄化を習慣にしているという。三、Yahoo!知恵袋には、こんな投稿がある。中学時代の友人が「霊感がありオーラが見える」体質だった。そして自分のオーラを「ラベンダー色っぽい」と評されたという。
その色の意味について複数の回答者が「直感力や芸術性の高さを示す色」だと解説を寄せるやりとりが見られる。四、あるnoteの投稿者は、水晶のパワーストーンを購入して身につけるようになった。それから「疲れにくくなった」と感じた。「人といて嫌な感じがしなくなった」とも実感する。月に一度の月光浴による浄化を欠かさず行うようになったと体験を語っている。
五、ヨガジャーナル等で紹介されるビージャ・マントラ瞑想を継続した人物がいる。数週間の実践後に「人の話をより深く聞けるようになった」という変化を感じた。「感情の波が穏やかになった」とも語る。これを「チャクラが開いてきた兆候」だと自己解釈したとする体験談を寄せている。
六、SNS上ではこんな投稿が繰り返し見られる。「パワースポットに行った後、自己流でオーラ写真を撮ってみたら、心なしか色味が明るく写った気がする」というものだ。「瞑想を続けていたら、周囲から『最近雰囲気が変わったね、オーラが違う』と言われるようになった」という声もある。これらが新たに実践を始める人を惹きつける入り口として機能している。
七、Yahoo!知恵袋の別の投稿では、初めて会った相手に対して「オーラが黒っぽく見えた」と感じた。後になって、その人物との関係がうまくいかなかったという。その経験から「オーラの色の直感は意外と当たっているのかもしれない」と振り返る書き込みも見られる。
