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護摩祈祷の受け方、成田山や川崎大師での申し込みと願意の選び方から護摩木の書き方、札の祀り方と一年後の返納、郵送祈祷まで

護摩の火の前で、寺に何を頼んでいるのか

成田山新勝寺の大本堂では、朝の五時半か六時に最初の護摩が焚かれる。太鼓が鳴り、僧が炉に護摩木をくべて、不動明王の前で火が高く上がる。寺の案内では、平安の頃から千年以上続く密教の修法で、炎で心の迷いや穢れを清める祈りだと説明していた。

火は迷いや穢れを焼くものとして焚かれる。願いを書いた木を炉に入れ、その煙と炎に乗せて本尊へ届ける、という考え方だ。障りを払いたい人も、商売の繁昌を願う人も、受験を控えた子を連れた親も、同じ火の前に並んで座る。

自分で火を焚く行じゃない。寺に頼んで、焚いてもらう側に座る。だから覚えるのは、申し込みの用紙の書き方から、一年後に札を寺へ返しに行くまでの段取りだけで足りる。

寺と時刻を決め、開始の十五分前には受付に着く

護摩は一日に何度も焚く寺が多い。成田山は平日なら九時、十時、十一時、十三時、十四時、十五時あたりで、月によって少しずつ動く。土日と祝日は回数が増え、毎月二十八日の縁日には追加の座も組まれていた。縁日は混む。

川崎大師の平日は六時、九時、十時半、十一時半、十三時、十四時半、十五時半だった。十月から三月は朝の座が六時半になり、冬の朝は半時間だけ遅く始まる。毎月二十日の夜七時には宵大師の修行もあって、それ以外は予約なしで受けられる。

高幡不動尊は二月十二日から年末まで、平日なら八時、十時、十一時半、十三時、十五時。一日と十五日は朝五時の座が加わる。二十八日の縁日は五時から十六時まで八座も焚いていた。成田山川越別院は九時、十一時、十四時の三座で、ぐっと少ない。遅れると次は二、三時間後になるから、別院へ行く日は電車の時刻から逆に数えて家を出たい。

受付の締めは寺ごとに書き方が違う。成田山は開始の十分前まで、川崎大師は十分から十五分前、川越別院と高尾山薬王院は十五分前を目安にしていた。どこへ行くにしても、十五分前に着いておけば間に合う計算になる。

初詣の時期と縁日は混む。寺は申し込んだ人の名前を一枚ずつ札に浄書してから渡すので、混む日は受け取りまで待つ時間も延びる。成田山も、時間に余裕をもって来るよう案内していた。予定は半日ぶんくらい空けておくと楽だ。急ぐ日は向かない。

受付の場所を寺ごとに確かめてから境内へ入る

受付は寺によって置き場所が違う。川崎大師は、大本堂に向かって右側にお護摩受付所があった。成田山は境内の何か所かに御護摩受付所を設けている。ファクスで事前に申し込んだ人だけは、ふつうの受付ではなく光輪閣の総受付所へ回る決まりで、場所が別になるから気をつけたいらしい。

高幡不動尊の受付は、お札所を兼ねた宝輪閣の中にある。西新井大師は御祈願受付所。北陸の三国の成田山では、祥雲閣の中の受付で用紙を書く。着いたら本堂へ直行せず、境内の案内図で先に受付の建物を探して、そこで用紙をもらうのが順番になる。

高尾山薬王院は御護摩受付所で申し込み、隣の信徒休憩所で座が始まるまでゆっくり待っていられる。お茶を飲みながら座を待った、という参拝記もあった。ありがたい場所だ。山の上の寺だから、ケーブルカーや山道の時間も足して出かけたい。

冬の本堂は冷える。高尾山の参拝記も、初詣の時期の本堂は冷えるから寒さ対策をして行くよう勧めていて、山の寺ならなおさらだ。上着とひざ掛け代わりの布を一枚。これだけで座っている三十分がずいぶん違う。

朝いちばんの座を選ぶなら、四月と十月で時刻が変わる

朝の護摩は季節で始まりがずれる。成田山は四月から九月が朝五時半、十月から三月が六時からで、夏と冬で三十分ずれる仕組みだった。申し込んでいなくても、誰でも大本堂に上がって参詣できる。無料だ。

高尾山薬王院の早朝勤行は、四月十五日から十月末までが五時半。十一月一日から四月十四日までは六時になる。日中は九時半、十一時、十二時半、十四時、十五時半の五座。成田山とは切り替えの日が半月ほどずれるので、四月や十月の前半に行くなら、行く前に寺の案内で一度確かめておく。

朝の座は札を頼まなくても上がれるので、一度は札を頼まずに座ってみるのもいい。成田山の朝護摩も、誰でも参詣できると寺ははっきり書いていた。慣れてから日中の座で札を頼めば、当日あわてずに済む。

願意の一覧から、困りごとに近いものを一つ選ぶ

受付の用紙には、願いごとの一覧が刷ってある。成田山の一覧は二十三項目。家内安全、商売繁昌、交通安全、厄難消除、災難消除、方難消除あたりが最初に来る。学業成就、合格成就、開運成就、事業繁栄、身体健全、当病平愈、心願成就なども並んでいた。

ほかに工事安全、工場安全、旅行安全、航空安全、大漁満足、海上安全、必勝、健康長寿、安産、御礼。仕事や暮らしの場面ごとに、ずいぶん細かく分けてある。

障りや気味の悪い出来事が続いて困っているなら、一覧の中では厄難消除か災難消除がいちばん近い。引っ越しや旅行の方角が気になるなら方難消除で、家を建てる前なら工事安全を選ぶ人もいる。何もかも当てはまらない気がするときは、心願成就でまとめて頼む人もいるらしい。

一枚の札に書ける願いは、一つが原則。成田山では「家内安全と商売繁昌」「大漁満足と海上安全」の二組しか併せて頼めない。交通安全、旅行安全、航空安全の三つは、小型の札になると決まっていた。

寺によっては額で願いの数が変わる。高尾山薬王院では、三千円の札なら願いは一つ、五千円以上なら二つまで一枚に書いて申し込めるそうだ。川越別院は、二つ以上の願いを一枚にまとめるなら二万円以上としていた。額しだいだ。

迷ったら、受付で困っていることを短く話せばいい。どの項目で出すか、窓口で相談に乗ってもらえるはずだ。正直、自分だけで決めようとして用紙の前で固まるより、そのほうがずっと早く片づく。

申込用紙に願意と名前、住所を書き、札の大きさを選ぶ

用紙に書くのは、願意、名前、住所、電話番号あたりが多い。字は楷書で。北陸の三国にある成田山では、この四つに加えて、車の守りを受けるなら車のナンバーも書かせていた。成田山の本山では、小型札が欲しければ用紙にその旨を書き添える。忘れると木札になる。

札の大きさと料金は、額に比例して段がついている。成田山は木札も小型札も五千円、一万円、二万円の三段で、三万円以上は特別大護摩になる。川崎大師は五千円、七千円、一万円、二万円、三万円以上の五段。木札か、懐に入れる紙の札かを選べた。

高幡不動尊は札の長さまで出していて、家の棚の寸法と見比べながら選べるのがありがたい。五千円で三十七センチ、七千円で四十五センチ。一万五千円の中護摩札が五十二センチ、三万円以上の大護摩札は五十八センチになる。懐中札と交通札はどちらも五千円だった。

川越別院の札はもう少し小ぶりで、三千円の札が縦三十センチ、横七センチ。一万円で四十五センチの札になる。家に置く場所の高さと幅を測ってから額を決めると、持ち帰ってから棚に入らないと困らずに済む。

書き終えたら用紙と祈祷料を一緒に出す。成田山ではここで御護摩札引換用紙を渡され、川崎大師では「お護摩札お渡しの証」という控えをもらう。高尾山では引換券とお供物を受け取った。どれも札と交換する大事な紙だから、失くさないよう財布の中のいちばん取り出しやすいところへすぐしまっておく。

祈祷料は窓口へそのまま出すか、白い封筒に包む

成田山や川崎大師のような大きな寺では、用紙と一緒に現金を窓口で出せば済む。成田山の受付の案内も、用紙に書いて御護摩料を添えて出す、としか書いていなかった。包むかどうかは、寺の雰囲気と自分の気持ちで決めていい。どちらでも通る。

包みたいなら、大阪府豊中市の不動寺が厄除けの案内に書いていたやり方が細かい。郵便番号の枠の無い白無地の封筒か、紅白の蝶結びののし袋を使う。黒白の水引は弔事のものだし、豪華すぎる金封も祈祷の場には合わないので避ける。

表の上段の真ん中に「御祈祷料」か「御布施」と書き、下段の真ん中にフルネームを入れる。墨は濃いものにして、筆ペンか毛筆で書く。薄墨は弔事の色だから使わない。

寺が「御護摩料」という言葉を使っているなら、その表書きに合わせてもおかしくない。額は案内に載っている段のどれかをそのまま入れる。端数は要らない。

寺ごとの額の段を見比べてから、包む額を決める

西新井大師の護摩札は、五千円から五万円まで幅があり、額に応じて札の大きさが変わる仕組みになっていた。車の安全祈願の札は五千円から二万円、オートバイは五千円から一万円。初参りと七五三の札は、どちらも五千円から三万円だった。幅は広い。

北陸の成田山はさらに段が大きい。五万円以上が特別大護摩、二万円以上が大護摩で、一万円以上と五千円以上の普通護摩が続く。段が上がるにつれて、札の大きさのほかに記念品や御神酒が付いてくる。

川越別院の交通安全札は三千円から一万円だった。一月は時刻が特別になり、二月三日の節分は十三時と十五時の二座だけになる。節分や正月のような行事の日は普段の座が止まることもあるので、その時期だけは寺の案内を先に見ておく。

額が大きいほど何かが強くなる、とは寺はどこも書いていない。違うのは札の大きさ、名前の読み上げがあるかどうか、それに記念品や御神酒のような付いてくる品のほうだ。家の棚に収まる札を選べば、それで足りる。

護摩木は一本に願いを一つ、上から願目と名前の順に書く

札とは別に、護摩木だけを納めることもできる。細い板の木で、受付の脇に筆記具と一緒に置いてある。西新井大師は一本五百円で、窓口で木を受け取って書き、御祈願受付所で祈願料を添えて申し込む決まりだった。

書き方は西新井大師の案内がいちばん分かりやすい。上から順に、願目、名前と書いていく。願目は「家内安全」のような四字熟語でも、自分の言葉でもかまわない。短くていい。一本に書く願いは一つだけ。

高野山系の観音院は、名前にふりがなを添え、満年齢を書くよう案内していた。その年の誕生日を迎えたあとの年齢で書き、十二月に入ったら翌年の年齢にするという。何本も書くときは、ボールペンより極細の油性ペンのほうが木目に引っかからない。

観音院は護摩木の郵送も受けていた。ただし二十一本を一度に焚く五千円の供えから受ける決まりで、一本や二本だけを郵送で頼むことはできない。送料のほうが木の代金を上回ってしまうからだという。願意はゴム印で押しても、手で書いてもいいそうだ。

西新井大師では、納めた順に焚いていくと書いてあった。自分の木がどの座で火に入るかは選べないから、納めたらあとは寺に任せて、焚かれる日を気にしすぎないでいい。成田山の案内では、書き入れた願いが炎と一緒に本尊へ届けられると説明していた。

前の晩に、持ち物を一つの袋へまとめておく

当日に要る物は、寺の案内を拾っていくとだいたい決まってくる。祈祷料、ファクスで申し込んだなら受信票、黒のペン、靴下、それに冬なら上着だ。護摩木も納めるつもりなら、書く願いを前もって紙に書き出しておくと窓口で迷わない。数も決めておく。

御火加持を受けたい物もここで決めておく。財布、鞄、お守りのように、毎日持ち歩いていて、自分の手元からあまり離れない物がいちばん向いている。まあ、あれもこれもと欲張ると、受け渡しで後ろの人を待たせるだけになる。

脱いだ靴を入れる袋も一枚あると助かる。高尾山のように寺で袋を用意してくれるところもあるけれど、無い寺で靴を手に持ったまま困らずに済む。札を持ち帰るための、少し大きめの手提げも一つ。これで揃う。

肌を出さない服で行き、靴を脱いで指示された席に座る

服は派手でなければいい。成田山は、華美でなく、肌の露出の少ない服で来るよう求めていて、仏さまの前に出る服という考え方だ。素足は不可。夏でも靴下を一足、鞄に入れておくと安心だ。

堂に上がるときは靴を脱ぐ。高尾山薬王院では、脱いだ靴をビニール袋に入れて持って上がった、という参拝記が残っている。靴の置き場は寺ごとに違う。帽子は外し、携帯電話の音も切っておく。

席は案内する僧や係の人の指示に従えばいい。高尾山の本堂は畳敷きで、正座して合掌して始まりを待ったと参拝記にあった。長く正座するのが心配なら、座る前に係の人へひと言相談して、端の席や椅子があるかを聞いておく。

太鼓や法螺貝が鳴ったら、それが始まりの合図になる。私語はやめて、前を向く。成田山の案内では、一座はおよそ三十分ほどかかるとしていた。途中で席を立たずに済むよう、トイレは入堂の前に済ませておく。

申し込みをしていなくても、成田山は誰でも堂内に上がってお参りできるとしていた。一度見学がてら座ってみて、火や太鼓の大きさに慣れてから、次の機会に札を頼むのもありだ。

火が上がったら合掌し、真言か宝号を声に合わせて唱える

僧が炉に火を入れ、護摩木を次々にくべていく。参列する側は、背すじを伸ばして合掌し、太鼓と読経の中で上がっていく火をじっと見ていればいい。火の粉が飛んでも慌てない。額が高い座では、名前と願意が読み上げられる寺もある。高尾山では一万円以上でそうなるらしい。

成田山では、お不動さまの御真言を皆で唱えて一心に祈る、と案内していた。短い一字呪なら「ノウマク サンマンダ バザラダン カン」。すべての金剛に帰依します、カン、というくらいの意味。唱える回数は決めなくていい。導師の声についていけば、いつ始まっていつ止めるかは自然に分かる。

川崎大師は弘法大師を本尊にする寺だから、唱えるのは宝号の「南無大師遍照金剛」になる。読みは「なむだいしへんじょうこんごう」。お大師さまに帰依します、という意味だ。

高尾山薬王院の本尊は飯縄大権現で、寺は「南無飯縄大権現」と唱えるよう案内していた。参拝記では、導師から七回唱えるよう言われたあと、声に出さず心の中で唱えるよう求められたとある。寺ごとに違う。その場の指示がいちばん確かだ。

鞄や財布を火にかざし、お清めを受ける

成田山には御火加持という作法がある。祈祷の途中で、鞄や財布のような大事な持ち物を護摩の火にあてて清めてもらう。僧が火の前で受け取り、炎の上にかざしてから持ち主の手元へ一つずつ返してくれる、という流れになる。

かざしてほしい物は、入堂の前に手元へまとめておく。財布と鞄、お守りくらいに絞って膝の前に置いておくと、僧が回ってきたときの受け渡しが早い。燃えやすい物や、かざせない物もあると寺は断っていた。迷う物は係の人に先に聞いておく。

川崎大師では、始まりに洒水加持というお祓いがある。香水を振りかけて場と人を清める作法で、参列者は合掌したまま軽く頭を下げて受けていればいい。そのあと僧の案内で本尊の近くまで進み、お参りさせてもらえる。案内を待てばいい。

高尾山では、受付で九字撫木という小さな木を渡される。待つあいだに名前と、治したい体の場所を書いておき、入堂のときに一緒に持って行くよう言われたと参拝記にあった。これは寺のお接待で、別に料金はかからない。

引換券を出して、名前の入った護摩札を受け取る

祈祷が終わると、成田山なら引換用紙に書いてあるお渡し所へ行く。そこで紙を出すと、名前を浄書した御護摩札が渡される。川崎大師は終わったあと、名前を呼ばれて札を受け取る流れだった。聞き逃さない。

高尾山では、終わった直後に僧から「お手元」と呼ばれる緑色の小さな札をもらった。そのあと本尊と対面してから、願いと名前の書かれた本札を受け取る流れで、札をもらう場面が二つある。二回に分けて授かる。

受け取った札は、袋に入れてもらえたらそのまま持つ。鞄の底に押し込むより、手提げの上のほうに立てて入れておく。帰り道にあちこち寄って鞄の中で揉まれるより、まっすぐ家へ連れて帰って棚に上げるほうが気持ちいい。

札を南か東へ向け、清らかな高い場所に祀る

成田山の案内では、仏壇などの清浄な場所に、札の表が南か東を向くよう祀るとしていた。仏壇が無ければ、目線より高い棚の上を片づけて白い紙を敷けばいい。川崎大師は五百円の御護摩札立ても授けていて、それに立てれば倒れない。

供える物は、御神酒、供物、灯明、花、水、香炉など、家で用意できる物でいいと成田山は書いていた。北陸の成田山も、湯茶、水、香、花、灯明、供物を挙げ、毎日心身を清めて不動明王の真言を唱えるのが信者の務めだと添えていた。毎日ぜんぶ揃えなくていい。水だけでも、朝起きて顔を洗ったついでに毎日替えていれば、それで十分に続けられる。

朝と夕に手を合わせ、真言か御宝号を唱える。成田山はそう案内していた。唱えるのは寺の本尊のものに合わせる。高尾山の札なら南無飯縄大権現、川崎大師の札なら南無大師遍照金剛を、自分の声の届く小ささで、毎朝と毎晩に唱えていけばいい。

札の上に物を置いたり、床に直に立てたりはしない。清浄な場所に、という各寺の案内から外れるからだ。ほかの寺社の札と並べるなら、神棚の札と寺の札は分けて、間を少しあけて置いてあげる。

一年たったら、受けた寺の納札所へ返して新しい札を受ける

札は一年を目安に替える。成田山は、およそ一年で成田山へ納めて、新しい御護摩札を受けるよう書いていた。返す先は、その札を受けた寺にするのが通例。境内の納札所へ持っていけばいい。

川崎大師は、願いがかなったときか、一年たったときに納札殿へ納めるよう案内していた。郵送での返納も受けている。届いた札は、仏性を元の座に戻す法楽を修してから、お焚き上げで供養するという。

返しに行く日に新しい護摩を申し込めば、一度で済む。古い札を納札所へ納め、受付で用紙を書き、同じ日の座で新しい札を授かれば、棚が空になる日も出ない。願いがかなったあとなら、成田山の一覧にある「御礼」で頼む手もある。

遠方の寺で受けた札を返しに行けないときは、先に寺へ電話して郵送で受けてくれるか聞いておく。勝手に送りつけないほうがいい。ゴミには出さない。

寺へ行けないときは、郵送で祈祷を頼む

成田山は郵送でも受けている。申込用紙に書き込み、御護摩料と送料を現金書留に入れて送ると、祈祷のあとに札が家へ届く。送料は小型札とお守りが五百円、木札が千円で、三万円以上なら無料だった。

参拝の日が決まっているなら、成田山にはファクスの事前申し込みもある。参拝日の一か月前から十日前までに申込書を送ると、受付番号の入った受信票がファクスで返ってくる。当日それを光輪閣の総受付所で見せれば、引換券と交換してもらえる。

ほかにも、一か月のあいだ祈り続けてもらう願い置き祈願があった。三万円以上の御宝前特別祈願は、本尊の前で毎日祈ってもらえる頼み方になっていた。長い困りごとなら、こういう頼み方も覚えておくといい。頼み方は一つじゃない。

川崎大師は現金書留の郵送と、手紙での申し込み、それにインターネットでの申し込みを受けていた。届くまで一、二週間ほどかかることがあるから、年の変わり目に間に合わせたいなら早めに出しておく。送料は数と額で変わるので、寺の計算フォームで確かめる。

現金書留の宛先は、川崎市川崎区大師町四の四十八、大本山川崎大師平間寺の信徒部第一信徒課、総受付あて。封筒の中には申込書、祈願料、郵送料の三つを入れる。申込書の願意と名前は、札にそのまま書き写されるので楷書ではっきり書く。

高尾山薬王院はファクスかインターネットの申し込みフォームで受け、郵送料は一律千円。高幡不動尊も札の郵送授与をしていて、送料は一体千五百円、懐中札と交通札は五百円。どこも、書き方が分からなければ寺の信徒部か受付に電話すれば教えてくれる。

郵送で頼んだ札も、届いたら来た札と同じに祀る

郵送の札も、寺で祈祷を済ませた札だ。扱いは、寺の受付で手渡しされた札とまったく変わらないので、届いた日のうちに祀ってしまっていい。届いたら封を開け、札の向きと傷みを確かめてから、南か東へ向けて棚に祀る。一年たったら返す先も、札を送ってくれたその寺になる。

成田山では、郵送で申し込んだ人があとで来山したとき、お供物引換書を見せると記念品がもらえる。捨てずに札の脇に取っておくと、参拝のときに忘れない。

ファクスで申し込んだ人は、受信票を必ず持っていく。受付番号が書いてあって、それで札を探してもらう仕組みだった。当日の朝、財布に入れたか一度だけ確かめる。これで十分。

失くしたり割ったりしたら、黙って捨てずに寺へ相談する

引換用紙を失くしたら、すぐ受付に言いに行く。名前と申し込んだ座を伝えて、どうすればいいか聞く。札を受け取らずに帰ってしまったときも、受けた寺の信徒部か受付へ同じように電話して相談すればいい。

札を落として割った、汚したというときも、自分で処分しない。白い紙に包んで受けた寺へ持っていき、事情を話して納めさせてもらう。ちなみに川崎大師のように郵送で返納を受けている寺なら、持っていけなくても送って納められる。新しい札が欲しければ、そのまま申し込み直せばいいだけだ。

護摩は寺に頼む祈祷で、何がどうなるという結果までは、どの寺も案内の中で約束していない。受けたあとに何か起きても、札を責めて燃やしたり捨てたりはしない。寺へ返せばいい。不安が続くなら、次の縁日にもう一度、同じ寺の火の前に座りに行けばいい。

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