カクヨム掲載「心霊体験談短編集」の導入記事です。実話・体験談・聞き書きをもとに、読み物として脚色を加えた怪談として扱い、全文転載はせず冒頭のみ掲載しています。
この話について
これは2025年の暮れの話だ。 僕が生放送中に、急に具合が悪くなったことがあった。 最初はただの腹痛だと思っていた。配信中だし、まあ気合いで乗り切れるだろうと。 でも、どんどん痛みが増していって、脂汗が止まらなくなった。 画面の向こうのコメント欄にも「大丈夫?」ってメッセージが流れ始めてね。 結局、生放送中に救急車を呼…
冒頭抜粋
これは2025年の暮れの話だ。
僕が生放送中に、急に具合が悪くなったことがあった。
最初はただの腹痛だと思っていた。配信中だし、まあ気合いで乗り切れるだろうと。
でも、どんどん痛みが増していって、脂汗が止まらなくなった。
画面の向こうのコメント欄にも「大丈夫?」ってメッセージが流れ始めてね。
結局、生放送中に救急車を呼ぶことになった。
診断は穿孔性虫垂炎。いわゆる盲腸が破裂した状態だ。
腹膜炎の一歩手前で、あと少し遅れていたら命に関わっていたらしい。
視聴者の方なら覚えている方もいるだろう。
お腹と二の腕に穴を開けられて、そこから栄養の点滴と、痛み止めのフェンタニルを注入された。
フェンタニルっていうのは相当強い鎮痛剤でね、それでも痛いときは痛かった。
一ヶ月以上の絶食で、ひたすら寝たきり。
食べたい、起き上がりたい、シャワーを浴びたい。そんな当たり前のことが、全部できない。
本当にきつかった。
でも、やることがないのも辛いもんでね。
病院のベッドの上からでもYouTubeでライブ配信をしていた。
点滴スタンドをカメラの横に立てて、パジャマ姿で喋るっていう、なかなかシュールな絵面だったと思う。
その配信の中で、僕はいくつか怖い体験をしたと話したことがある。
覚えているだろうか。
そう、これから話すのは、入院中に実際にあった怖い体験だ。
病院名は伏せる。
救急病院だから大きい病院、とだけ言っておこう。
【 第一話 深夜のロビー 】
僕は夜中に眠れない日が多かった。
昼間はずっとベッドの上で、体を動かしていないから当然だろう。
消灯時間を過ぎると…


コメント