奇怪千万からのお願い

このサイトの記事が面白かった、役に立ったと思って頂けたら、一つお願いがございます。
Amazonで何か買う予定があるとき、その前に下のボタンから入って頂いて買い物をしていただくと
サーバーの運営費と心霊スポットやパワースポットの取材費になります。

ここから入って買い物をすると、金額の数%が紹介料として私に入ります。
貴方様の支払いが増えることは一切ありません。買う物も何でも構いません。
記事をもっとたくさん増やしたいので、ご協力をお願いします。

当サイトではアマゾンアソシエイト以外のアフィリエイトは使用しません
(記事が見づらくなるから・・・)

kikaisenban

怪談

対馬オソロシドコロ、ひじをかりた

高校の同級生三人が、十月の終わりに対馬へ行った。三人とも四十二で、今も福岡に住んでいる。話は一人ずつ、別の日に聞いた。食い違うところは、直さずに並べておく。河野の話。言い出したのは俺だ。ネットでオソロシドコロって名前を見てから、ずっと頭に引っかかってた。
怪談

小津町バス停、始発より先に着くバス

十二月の最初の月曜、朝の六時十分。俺は小津町のバス停に着いた。家を出たのは五時四十分だ。谷のいちばん奥、林道の入口に近い家から、小津川に沿って歩いて下りてくる。懐中電灯で足元だけ照らして、三十分かかる。
怪談

三輪山から持ち出された石が、古布の箱で届いた

夜の十一時を過ぎると、早苗はミシンの電源を落とす。大阪の古いマンションの四階で、ひとり暮らしをして八年になる。昼は、歯科医院の受付の椅子が仕事場だ。夜は古い着物の端切れで、巾着を縫う。
怪談

姫ヶ淵、三歩うしろの妻

十月の終わりの木曜、慎吾は妻の真由と甲州へ向かった。結婚して十二年になる。旅の段取りは、いつも真由が決める。宿も、寄る場所も、帰りの渋滞の読みまで全部だ。慎吾は運転をして、あとはついて歩けばいい。
怪談

鎖塚の前では、時計を見ない

子どものころ、うちの車の時計には黒いテープが貼ってあった。白いライトバンの、古いやつだ。運転席の左、ラジオの上に、緑の数字が出る小さな時計がある。その上を、ビニールテープが何重にもふさいでいる。
怪談

夢の地下道、二十二日のレシート

週に何度か、夜食を買いに行く。一時ちょうどに部屋を出るから、日付でいえば、もう次の日だ。コンビニまで歩いて、二十分ほどで戻ってくる。そのあいだだけ、携帯で音声の配信をつける。仕事は、会議の録音を文字に起こすことだ。
怪談

印西の惨殺屋敷、十七本目の杭

十月の半ばの火曜日、印西の現場に着いたのは三時四十分だった。前の現場の生け垣が長引いて、一時間近く押していた。社長からは、日が暮れる前に上がれと言われている。俺は佐倉の小さな会社で、空き家の外まわりを請け負っている。
怪談

東第180号踏切道の荷台(埼玉県川越市)

踏切の板に前輪が乗った時、後ろが重くなった。荷台が沈んで、ハンドルが浮きかける。渡ってから降りて、荷台を見た。新聞の束はまっすぐ載っている。
怪談

渓谷橋で手を打つ 市原・養老渓谷の昼

「昼飯のあとは、橋を渡るな」。義兄は低い声でそう言って、卓を指の節で二度、こつこつと叩いた。養老川の水音が畳まで上がってくる、十月の昼だった。
怪談

中沢池公園の紙コップ

座面に、紙コップが二つ並んでいる。今度は口を上にして、きちんと立っている。一つではない。二つだ。月曜は一つ。水曜は二つ。数えてどうなるものでもない。